『エンジニアのための図解思考』第11章は、新しいアイデアを思いつくのに必要な要素の1つである脳内イメージ操作能力について、どのように養い、または補完できるのかという内容でした。
現実世界にリンゴが存在し、私たちはそれを「リンゴ」という言葉で認識します。この言葉が表象の一つです。人は「リンゴ」という言葉(記号)により、あのリンゴの姿形や味など、対応するイメージを脳内で呼び起こします。
エンジニアはそれとは逆に、まだ存在しない新たな仕組みやモノを考えるので、まず自分の脳内イメージ(メンタルモデル)を作り上げ、それを言葉(表象)に変換して他の人に伝えなければなりません。特許翻訳者も同様に、まだ世に出ていない発明を言葉という記号で言い表すことになります。このため、エンジニア同様、特許翻訳者にも「メンタルモデルの自覚的操作能力が必要」と言えそうです。
著者は、宇宙や将棋が好きだったことが脳内イメージ操作能力を養うのに役立ったと述べています。昔NHKドラマのふたりっ子で見た、頭の中に将棋盤を描いて指すような場面、凄すぎると思っていました。私は珠算の暗算もうまくいかなかった方です(悲)
脳内イメージを動かすのが苦手な私のような人間には、付箋紙を使って図を描いて並び替えをするのがお勧めだそうです。そういえば岡野の化学で二重結合の回転がうまくイメージできなかったので、すぐAmazonで模型を買いましたよ私は、ええ!
付箋紙活用とともに、目を閉じて自分の脳内情報だけで訓練する時間も取りたいと思いました。
そういえば、この章を読んでいてシニフィアンとシニフィエに関する講座のビデオを見直したくなったのですが、どれだったか分からないorz